\documentclass[a4paper,twocolumn,9pt]{jsarticle}
\usepackage{sig-bti}
\begin{document}
\title{情報処理学会IoT行動変容学研究グループキックオフシンポジウム\\論文フォーマットについて}{Manuscript Format for Kickoff Symposium of IPSJ Behavior Transformation by IoT (BTI)}
\date{}
% author list
% 著者間にはカンマを書くこと
\authors{
\member{1}{寺田真敏}{目立製作所}{MASATO TERADA}{Medachi Ltd.},
\member{2}{西田豊明}{古都大学}{TOSHIAKI NISHIDA}{Koto University},
\member{3}{植村俊亮}{平城先端科学技術大学院大学}{SHUNSUKE UEMURA}{Heijo Instituite of Science and Technology},
\member{4}{村重雄三}{東都大学}{YUZO MURASHIGE}{Toto University},
\member{5}{西原孝尾}{古都大学}{TAKAO NISHIHARA}{Koto University},
\member{6}{荒政温子}{株式会社行動変容}{ATSUKO ARAMASA}{Behavior Change Inc.},
\member{7}{安中研二}{株式会社行動変容}{KENJI YASUNAKA}{Behavior Change Inc.}
}
\maketitle
\thispagestyle{fancy}
%1
\section{はじめに}
本文書は、2022年4月16日開催の「情報処理学会IoT行動変容学研究グループキックオフシンポジウム\footnote{\url{http://www.sig-bti.jp/event/kickoff.html}}」のテンプレートを示したものである。
\secref{sec:sigbti}にて、情報処理学会IoT行動変容学研究グループ(\figref{fig:sig_bti})の設立趣意、
\secref{sec:symposium}では、キックオフシンポジウム、
\secref{sec:note}では、本テンプレートを用いて論文執筆する際の参考情報について述べ、
\secref{sec:conclusion}にて本文書をまとめる。
\section{研究会設立趣意}
\label{sec:sigbti}
昨今、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、生活様式が急速に変化しており、新時代の生活様式に合わせた人の「行動変容」が求められている。また、多様な科学技術の発展により、人間の生活を豊かになり、利便性が高まる一方で、期待される恩恵とは異なる方法に進み社会問題を生じる場合も出てきた。そのため、特定の価値観を押し付けず、個人の生活を尊重しながら社会との調和を実現できるような、人と技術の関わり合いについて体系的に行動変容について議論の場を設けることが急務である。そこで本研究グループでは、個人に最適化した行動変容を促進するために、IoTを組み合わせた行動変容に関する研究について幅広く議論する。
本研究グループで用いる「行動変容」として、先駆的な研究と実践事例を一部紹介する。「行動変容」に関係が深い概念として、2017年にノーベル経済学賞を受賞したRichard H. Thaler教授が提唱した「行動経済学」が挙げられる。行動経済学で有名な「ナッジ(Nudge)理論」では、「人は感情で動く」という観点から経済活動を体系的に組み立てた理論が幅広く活用されている。ナッジでは、相手の行動変容を促すための4つのフレームワークE(Easy:簡単/人は、簡単で楽な行動を選びやすい)A(Attractive:魅力的/人は、自分にとって魅力的なものを選ぶ)S(Social:社会的/人は、社会規範に影響を受ける )T(Timely:タイムリー/人は、タイムリーなアプローチに反応しやすい)が定められており、生活に密着したIoTと行動変容の促進は親和性が高いと考えられる。
ただし、画一的な方法でデータを示し、行動変容のための数値目標を押し付ける方法は効果的であるとは言い難く、安易にIoTを活用するのではなく、個人に最適化した行動変容支援を検討していかなければならない。
\begin{figure}[t]
\centering
\includegraphics[clip, width=\columnwidth]{sample_image/singlecol.png}
\bicaption{情報処理学会 IoT行動変容学研究グループ}{IPSJ BTI}
\label{fig:sig_bti}
\end{figure}
パフォーマンス工学分野では、Thomas F. Gibertが、達成目標を設定し、多種多様な行動の中から価値ある達成(valuable accomplishment)とそれに繋がる行動を「尊敬すべきパフォーマンス(worthy performance)」であると定義した。これは達成目標に対しては、単なる行動変容だけではなく、主題(subject matter)に沿った行動が適切に変容すると論じている。つまり、達成目標に対し、組織もしくは個人の価値観を特定し、それに最適化した上での行動変容が求められることを意味する。達成目標の視点については、哲学レベル・文化レベル・ポリシーレベル・戦略的レベル・戦術レベル・後方支援レベルの6段階のレベルに分類されている。
適切な行動変容を促進するためには、各レベルの達成モデルを定め、現状を測定・把握し、測定結果と達成モデルに差異があった時には介入プログラムを策定・実施する。そして再度達成モデルに戻り、その妥当性を検討し、行動変容の対象者(個人・組織等)との歳を測定し、差異があった場合には、介入プログラムを通じて修正していく。介入プログラム、即ち行動変容プログラムの策定には、人の行動観察、質問によるファイリングを実施し、行動変容の対象者に必要な行動レパートリーを調査し適用する必要がある。
工学及び医学分野では、人が発信する生体情報を多面的に解明する学際的研究が長年行われてきた。例えば、小型軽量ウェアラブル機器でセンシングし、蓄積されたデータを解析し、個人の健康状態や快適度を可視化して人にフィードバックする研究である。これにより、人の有する情報を多面的に解明することが有用であることが明らかになった。また、社会科学系研究分野では、人が保有する多様な情報を融合し、新たな情報に創り上げていく観点からの研究が数多く行われている。
社会学者のPeter L. Berge等が示唆するように、社会事象を説明するためにはそれぞれの社会に所属する人の認識を考慮すべきであり、統計的手法に基づく定量分析だけではなく、社会を構成する各個人が発信する、きめ細かい情報に基づいた定性分析が必要不可欠である。そのため、個人に最適化した行動変容について、工学・医学・社会科学等の分野と融合して体系化することにより、新しい生活様式に密接した行動変容へと繋がる可能性を秘めており、さらなる発展が期待できる。
以上から、本研究グループでは、各個人に即して最適化した行動変容を促進するためのIoTの基礎・応用研究を幅広く議論する。また、IoTと行動変容に関連する学術分野として、Affective Computing・行動経済学・社会行動学・理学・工学等、幅広い分野の研究者の参加を呼びかける。また医療関係者、電気メーカ、情報関連企業、健康産業従事者にも参加を呼びかける。これにより、従来の学問体系を超えて、「行動変容」を総合的に討議する場としたい。
\section{IPSJ BTI キックオフシンポジウム}
\label{sec:symposium}
\subsection{シンポジウム概要}
新型感染症の流行や気候変動をはじめとして、社会や我々の生活様式におけるダイナミズムが増すなか、個人の生活を尊重しながら社会との調和を実現できるような「行動変容」や、それにまつわる人と技術の関わり合いについて、多面的な側面から議論する場が求められている。
「情報処理学会 IoT行動変容学研究グループ」は、IoTを組み合わせた行動変容に関する研究について幅広く議論する目的で本年2022年4月に設立される。
その第一回のイベントとして、4月16日(土)に開催するキックオフシンポジウムでの、ポスター/デモ発表を広く募集する。
行動認識、機械学習を含むデータ解析やモデル化、情報提示やアクチュエーション技術等を含む、IoTと行動変容にまつわる情報技術の研究について、研究者や学生の皆さんからの気軽な投稿と活発な議論を期待する。
\begin{table*}[t]
\renewcommand{\thefootnote}{*\alph{footnote}}
\centering
\bicaption{論文投稿ガイドライン}{Manuscript Submission Guideline}
\label{tab:submission_guideline}
\begin{tabular}{l|p{40zw}}\hline\hline
発表形式\footnotemark[1]
& ・ポスター発表 and/or デモ発表\\
& ・当日の発表は、(a)オンライン参加による(Zoom等上での)発表、および(b)開催地現地で参加しての現地発表のどちらかを選択できます。
\\\hline
投稿要項\footnotemark[2]\footnotemark[3]
& ・締切:2022年2月28日 23:59 (JST)\\
& ・原稿フォーマット:「SIG-BTIシンポジウム原稿テンプレート」(MS WORD)。\\
& ・原稿ページ数:1〜4ページ\\
& ・投稿URL:\url{http://www.sig-bti.jp/event/kickoff.html}からアクセス下さい
\\\hline
照会先
& 情報処理学会IoT行動変容学研究グループキックオフシンポジウム\\
& プログラム担当: 大越匡(慶應義塾大学環境情報学部) \url{tadashi.okoshi+bti1@keio.jp}
\\\hline
\end{tabular}
\begin{flushleft}
\footnotesize\footnotemark[1]
発表の中から優れた研究に対して表彰を行います。\\
\footnotesize\footnotemark[2]
投稿された発表原稿は、情報処理学会IoT行動変容学研究グループWebサイトにて、キックオフシンポジウム当日より公開されます。\\
\footnotesize\footnotemark[3]
ここで収集した申し込み情報は、本イベントおよび本研究グループの管理運営のためにのみ用い、ご本人の了承なしに第三者に開示・提供することはございません。
\end{flushleft}
\end{table*}
\subsection{投稿募集要項}
\tabref{tab:submission_guideline}に論文投稿ガイドラインを示す。
本シンポジウムでは、下記の研究分野のような(これに限らない)IoTと行動変容に関わる広い分野の研究を募集する。
また、現在進行中(Work-in-Progress)の研究の発表、大学院生や学部生の発表も歓迎する。
\begin{itemize}
\item Affective Computing
\item Persuasive Computing
\item 行動経済学・動機付け / Behavioral Economics, Motivation
\item 行動変容に向けたIoT / IoT for Behavior Transformation
\item ITヘルスケア・福祉支援 / IT Healthcare, Welfare Support
\item 行動変容に向けた情報デザインの手法・方法論・アプローチ・実装 / Information Design Methods, Methodologies, Approaches, Implementations for Behavior Transformation
\item 行動変容に向けたウェアラブルデバイスの活用 / Utilization of Wearable Devices for Behavior Transformation
\item マインドフルイーティング / Mindful Eating
\item コーチング / Coaching
\item 学習支援 / Learning Support
\item 個別適合 / Individual Adaptation
\item 社会行動学 / Social Ethology
\item 行動分析・メトリックス / Behavior Analysis, Metrics
\end{itemize}
\subsection{開催概要}
\tabref{tab:symposium}および\figref{fig:symposium}に、本シンポジウム開催概要を示す。この情報は2022年2月25日時点のものであるため、最新情報については、情報処理学会IoT行動変容学研究グループの公式サイト(\url{http://www.sig-bti.jp/event/kickoff.html})を参照されたい。
\begin{table}[t]
\centering
\bicaption{シンポジウム開催概要}{Overview of Symposium}
\label{tab:symposium}
\begin{tabular}{l|p{18zw}}\hline\hline
内容 & 詳細\\\hline
タイトル &
情報処理学会IoT行動変容学研究グループキックオフシンポジウム\\\hline
主催 &
情報処理学会IoT行動変容学研究グループ\\\hline
開催日時 &
2022年4月16日(土) 午後\\\hline
開催場所 &
\parbox[t][4\baselineskip][t]{18zw}{
青山学院大学 青山キャンパス\\
〒150-8366 東京都渋谷区渋谷4-4-25\\
表参道駅:徒歩5分\\
渋谷駅:徒歩10分
}\\\hline
開催形式 &
\parbox[t][4\baselineskip][t]{18zw}{
下記のどちらかを予定します。新型コロナウイルス感染状況により判断します。\\
(a)現地 + オンライン開催\\
(b)オンライン開催
}\\\hline
\end{tabular}
\end{table}
\begin{figure*}[t]
\centering
\includegraphics[clip, width=\linewidth]{sample_image/multicol.png}
\bicaption{シンポジウム開催概要}{Overview of Symposium}
\label{fig:symposium}
\end{figure*}
\section{執筆にあたっての参考情報}
\label{sec:note}
\begin{description}
\item[参考文献]
\texttt{\textbackslash{}cite\{bibtexid\}}と書くことで``\cite{bib:ara_gamification_ipsj2016}''と出力される。複数の参考文献を同じ箇所で引用する場合は\texttt{\textbackslash{}cite\{bibtexid\_1,bibtexid\_2\}}とカンマ区切りで書くことで``\cite{bib:ara_gamification_ipsj2016,bib:yugontech_iotNudge_ubicomp2021poster}''と出力される。
\item[脚注]
\texttt{\textbackslash{}footnote\{脚注の文字列...\}}と書くことで``\footnote{親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃したからである。小使に負ぶさって帰って来た時、おやじが大きな眼をして二階ぐらいから飛び降りて腰を抜かす奴があるかと云ったから、この次は抜かさずに飛んで見せますと答えた。(青空文庫より)}''と出力される。
\item[図・表のキャプション]
図・表のキャプションは日英併記であるため、``caption''ではなく、``bicaption'' を用いること。\texttt{\textbackslash{}bicaption\{日本語キャプション\}\{Eng Caption\}} と書くことで、日英併記となる。
\end{description}
\section{おわりに}
\label{sec:conclusion}
本文書では、2022年4月16日開催の「情報処理学会IoT行動変容学研究グループキックオフシンポジウム」のテンプレートについて解説した。
\acknowledgment{
本テンプレートは,奈良先端科学技術大学院大学により作成された.
}
\small
\bibliographystyle{ipsjunsrt}
\bibliography{references}
\end{document}